2024シーズンは日本メーカーに優遇措置へ

MotoGP2024にはレギュレーションがある

2002年にスタートしたMotoGPは、毎年5つのメーカーから22台が参戦します。
2024年度には22レースが予定されていたものの、アルゼンチンでのGPが中止となったため、21戦が予定されています。

このレースへ参加する車両のスペックは、細かく規定されています。
例えば燃料タンクは22リッター容量となっていますが、スプリントレースでは上限が12リッターと定められています。
各チームは通常のタンクの容量を減らして対応するか、もしくは専用の燃料タンクを準備するかという選択をしなければいけません。
また、タイヤは径が17インチ、メーカーはミシュランと規定されています。

エンジンのスペックも規定されています。
まず最大排気量は1000ccまでであること、シリンダー数は4気筒以下、そして4ストローク以下であることが条件となっています。
最大ボアの径は81mmのエンジンでなければいけません。

車両の重量に関しても、排気量800ccまでなら150kg以上、それ以下は車両重量は157kg以上であることが条件となっています。
こうしたレギュレーションは毎年少しずつ見直されて調整されるものの、チームごとに調整や準備があるため、これまで大きく変化したことはありませんでした。

ホンダ・ヤマハに対して優遇措置がある?

MotoGPは、2023年度の最終戦を終えた後、優遇措置を導入することを決定しました。
これはMotoGPが設定した一定期間の中で各メーカーが獲得したポイントを計算し、その割合に応じてMotoGPへ参戦するメーカーを4ランクへ区別するというものです。
このランクによって、テストの日数やテスト走行に参加できるライダーの数が変わる他、エンジン使用や凍結、エアロボディのアップデートやテスト用タイヤの本数など、細かい条件が変わることになります。

2024年度のシーズンにおいては、すでに最高ランクのAランクはドゥカティ、CランクにはアプリリアとKTM、そしてDランクには日本メーカーのホンダとヤマハが認定されています。
MotoGPが定める次の指定期間内のポイント数を計算し、メーカーのランクに変更があった場合、この優遇措置がすぐに施工されることになっています。
ちなみにDランクのホンダとヤマハは、Aランクとなっているドゥカティよりもテストタイヤは90本多く使用できる他、プライベートテスト走行に関しても全コースで無制限テストが認められています。
エアロのアップデートも2回まで可能となったり、エンジン開発においても制限がかからないといった優遇措置が期待できます。

2023年度には、さまざまな点でハードなシーズンとなった日本メーカーですが、この優遇措置によって2024年度シーズンには逆襲できるのでしょうか。
多くのMotoGPファンが注目しています。