サーキットでのシフトワーク

コーナーに合わせるのが基本

バイクレースに参加する際に、シフトワークをしっかりマスターすることが重要です。
走行中にギアチェンジをする目的は、コーナーそれぞれに合ったギアを選択するためです。

最適なギアに入っていないと、低すぎるとオーバーレブになりますし、高すぎると十分な速度が出せなくなります。
コーナーや速度によって、エンジンの能力が最大に出るギアは変わってきます。
スロットルを開けたときに即座に加速していくことをレスポンスのいい状態、パワーバンドなどと言います。

それぞれのコーナーで最適なギアを選択することで、エンジンが効率的に回転しますし滑らかな走りができます。
ギクシャクしているのと比較して、スムーズな走りの方がタイムも出るでしょう。

フル加速からのシフトワークの基本は、クラッチなしでギアチェンジをするといいでしょう。
これは駆動系のちょっとした遊びを利用したシフトワークのテクニックです。

スロットルを閉じたときにクラッチレバーを引かずにシフトペダルを上げましょう。
こうすることでよりスピーディに加速できます。
しかしこれはタイミング勝負なので、何度も繰り返して適切なタイミングを体に覚えさせることです。

もしスロットルを閉じたと同時にペダル操作ができないと、うまくギアが入らなくなります。
その結果失速して、むしろスピードが乗らないこともあり得ます。
正確性と冷静さの求められるシフトワークといえます。

ノンクラッチシフトアップをするときには、スロットルを閉じる必要があります。
この時いかに素早く操作できるかが、ポイントになります。

うまくスロットルオフするためには、手首のスナップを意識するといいでしょう。
スナップをきかすためには、グリップは軽く握ることが大事です。

リターンスプリングのばねの力に頼っている人もいるかもしれません。
しかしこれでは遅すぎます。
駆動系の一瞬の遊びを作るのが難しくなるでしょう。

シフト操作をするときには、いつものようにペダルを上下させるのはいけません。
いつもよりも確実にシフトを入れるように意識してください。

シフトパッドに足をしっかり当てます。
そして足首を使って、しっかりペダルを押し上げるようなイメージで操作してください。

バイクに乗っている人の中には、足先だけでちょっとペダルに触れているような人もいます。
しかしこれだといざシフト操作するときにスリップしてしまって、シフトミスを起こします。

シフトワークを始める前にパッドに軽く当てておくといいでしょう。
そうすればストロークも少なくなり、無駄なくシフトチェンジができるでしょう。